大都社版「鉄人28号」

大都社版の「鉄人28号」は、当時簡単に入手可能だった秋田書店版=無惨に原稿が切り刻まれて再編集されたモノと違い、「できるだけ連載当時のオリジナルに近い形で鉄人28号を完全復刻しよう」というコンセプトで発行が開始されたモノで、秋田書店版みたいにいきなり始まるのではなく、ちゃんと第1話から始まっていて、鉄人の生い立ち(?)を俺的には初めて教えてくれたモノでもある。非常に意欲的かつ画期的な企画であり、最近やたらと行われている漫画文化の見直しを先取りしすぎた云々で、こんな事を俺が語っても誰も読まんので以下省略。
で、巻が進むにつれて問題になったのは、俺みたいなヤツが多くいたらしい、という事。どういう事かと言えば、「読んだ事ないとこだけ買って、後は秋田書店版でいーや」と。そんな訳で売れ行きが振るわず8巻=ロビー編のクライマックス直前で刊行中止になってしまった訳だが、連載当時の「鉄人」を読む事が出来るのは永らくコレだけだった訳で、けっこう人気があった訳だ。いやだって、高いじゃん、ハードカバーで読みにくいし。たぶん、ハードカバーで値段を高くして少しでも利益率を上げようとしたんだろうけど、結果それが裏目に出た訳で。なんで普通のコミックスにしなかったんだろうなぁ。いや、「復刻漫画」なんて当時は欲しいヤツはほとんどいなかった訳だが。、、、、どーでもいいが、1巻と2巻は古書店に溢れてたぞ(笑